事例紹介エヌ・ティ・ティ・メディアサプライ株式会社
(サービスデスクの導入)
※掲載内容は取材時の情報です
端末設定サポートまで一括でアウトソース
お客さまの声の分析でサービス品質・営業品質が向上

高度なITスキルを備えたパートナーを得たことで、
営業や企画など本来業務に専念できるようになりました
エヌ・ティ・ティ・メディアサプライ株式会社
ブロードバンドサービス事業本部 Business Re-creation部
高谷 元拓 主査
事例概要
エヌ・ティ・ティ・メディアサプライ株式会社(以下、NTTメディアス)は、Wi-Fiビジネスの推進に向けて、NTTビジネスソリューションズのMC-SOCの「サービスデスク」を導入。コールセンター業務の充実に加え、無線LANアクセスポイント基地局用装置(以下、AP)のキッティング※1などIT系業務にも対応するトータルなサポート体制を確立した。また、お客さまの声を分析し、各部門にフィードバックすることで、営業品質やサービス品質が向上するとともに、事業拡大に向けた取り組みの活性化にもつながっている。
- ※1 キッティング:各種デバイスに、使用状況に合わせた初期設定を行う作業のこと。今回の場合は、Wi-Fiの基地局用装置に初期設定やカスタマイズを施し、店舗内に取り付ければすぐに使えるようにしておく作業のことを指す。
導入背景
単なるコールセンターではなく、サービス全体をサポートしてくれる
「真のパートナー」が必要に
NTTメディアスは2012年、店舗向けWi-Fiサービス「DoSPOT」の提供を開始。それに伴い、問い合わせ窓口として「DoSPOTカスタマセンター」を開設し、その運営をAPメーカー系のサポート会社に委託した。

DoSPOT(ドゥ・スポット)
店舗や施設のオーナーさまが、APを設置することで、店舗等への来訪者が誰でも気軽にインターネットを利用できる環境を構築するサービス。
http://www.do-spot.net/
政府の観光振興策および外国人観光客の急激な増加、国土強靭化計画などを追い風に、各地の自治体からWi-Fi環境の整備に関する相談が頻繁に寄せられるようになったことから、高度なサポートセンターの再構築が急務となっていた。
DoSPOTの普及拡大に向けて、NTTメディアスは2014年1月、カスタマセンターの在り方を根本的に見直す検討を始めた。当時の経緯について、同社ブロードバンドサービス事業本部
Business
Re-creation部の高谷元拓主査は、次のように振り返る。
「社会からの幅広いニーズに迅速的確に対応していくためにも、委託するカスタマセンターには、単に問い合わせに応えるだけのコールセンターではなく、テクニカル面も含めて私たちのサービス全体をトータルにサポートしていただける“真のパートナー”であってほしい。そんな思いが次第に強くなっていきました。また、ニーズの高まりとともに増えてきた問い合わせの内容を、きちんと把握できる仕組みの必要性も感じていました」
選定理由
APのキッティングやカスタマイズなど多彩な「サービスサポート」

MC-SOC サービスデスクによる「DoSPOTカスタマセンター」。同一フロアにキッティングセンターが併設されており、両センターのスタッフが連携することで、技術的な問い合わせにもスムーズに対応可能
そうした思いをかなえる最適なサービスとして、NTTメディアスが選んだのが、NTTビジネスソリューションズのMC-SOCのサービスデスクだった。高谷主査は、選定理由として次の3点を挙げる。
第1点は、高度な技術的スキルを備えたオペレーターによるコールセンター業務に加え、多彩な「サービスサポート」にも対応している点。Wi-Fiサービス事業のキーとなるAPのキッティングや設置環境に合わせたカスタマイズはもちろん、必要に応じて随時設定変更にも対応可能で、「新しいサービスに臨機に対応できることも、重要な選定ポイントとなりました」という。
営業戦略の策定へ「問い合わせ内容の分析と報告」も大きな魅力
第2点は、NTTビジネスソリューションズは、機種の多様化が進むAPにも、メーカーに左右されることなく柔軟に対応できる点。従来のサポート会社はAPメーカー系だったため、特定のAPにサポートが限定されるケースもあった。
そして、高谷主査が「とても魅力的だった」と評価する第3点が、問い合わせ内容の分析と月次報告。従来のサービスには含まれていなかったメニューで、「お客さまの声の分析データは、今後の営業戦略に役立てられる」と直感した。
この他、MC-SOC
サービスデスクには、NTT西日本グループの社内システム(約8万5千ユーザー※2)のサポートを通して培った豊富な実績とノウハウが凝縮されていることも、安心感につながった。
- ※2 2015年7月現在。
導入効果
応答率が従来に比べて改善し、サービスレベル全体が向上

スキルレベルの高いオペレーターによって、エスカレーションが激減し、本来業務に専念できる環境が整った
2014年5月の導入から1年が過ぎ、早くも大きな導入効果が表れている。
最も顕著な改善点は、問い合わせ電話への応答率だ。AP施設数が初年度の3倍に急拡大する中、SLA(サービス品質保証)を常時確保し、従来に比べて応答率が改善している。
さらに、「オペレーターのスキルレベルが非常に高く、お客さまからの技術的な問い合わせにも正確に回答していただいており、トラブルもありません」と、応対品質向上への手応えを感じている高谷主査。同時に、「技術的な問い合わせに関するエスカレーションの電話がほとんどなくなったことから、営業や企画などの本来業務に専念できるようになり、生産性の向上にもつながっています」と頬を緩める。
お客さまの声を活かした提案により、営業品質も向上

問い合わせ内容の分析レポートを確認する高谷主査。“お客さまの声”に基づくさまざまな提案は、営業戦略の策定にも活かされる
NTTビジネスソリューションズは、さらなる業務改善のために、オリジナルのマニュアルや自動化ツールなども、状況に応じて作成。常に改善を図りながら、より正確で効率的な運用をめざしてきた。こうした運用面での改善だけでなく、お客さまの声を活かした分析提案が、サービス全体のレベルを向上に導く。
例えば、導入後、問い合わせ内容を集計したところ、あるカテゴリーの問い合わせが多いことが判明した。NTTビジネスソリューションズは内容を分析し、販売時の説明方法の改善を提案。販売員に、ある事柄について以前よりも詳細に説明するようにしてもらったところ、同種の問い合わせが激減したのだ。「お客さまの声をフィードバックすることで、営業品質が高まり、受注率の向上にもつながる」という理想的な展開がここにある。「多くの分析結果を提供していただくことで、多くの成果につなげていきたい」と、高谷主査の期待も膨らんでいる。
今後の展望
観光客のビッグデータ分析で地域の観光振興に貢献
MC-SOC サービスデスクの導入により、トータルなサポート体制を確立したNTTメディアス。DoSPOTのさらなる拡大に向けて、“二つのミッション”を事業展開の柱に掲げる。
一つは、事業基盤となるAP施設数の面的拡大。そのために高谷主査は、カスタマセンターも重要な営業チャネルに位置付ける。特に自治体Wi-Fi利用ユーザーからの問い合わせに対しては、「利用促進のサポートなど、利用継続に向けた営業面の取り組みもお願いしたい」と期待を寄せる。
もう一つは、Wi-Fiインフラを活用した「コンテンツ配信サービス」の展開。既に、インターネット経由でBGMを配信する「DoMUSIC」や、電子コミックを読み放題で提供する「Doコミック」など多彩なサービスメニューをそろえ、さらに構想を広げる。
例えば、観光客がよく立ち寄る店や行動ルートなどを分析し、自治体などに提供する「ビッグデータ分析サービス」。観光動線の作成など観光施策の展開に貢献していきたい考えだ。また、観光客が“次に寄る店”を予測し、タイミングよくクーポンを配信することで、ユーザー店舗の集客に一役買う「クーポンプッシュ配信サービス」なども検討している。
高谷主査は、「お客さまの声を分析することで、ユーザーのサービス利用状況やユーザーとエリアとの相関関係が分かれば、そこからまた新たな取り組みも生まれます。NTTビジネスソリューションズには、さまざまなサポートを期待しています」と話し、Wi-Fiを軸とした地方の活性化に思いを巡らせている。
「夢をカタチに 未来をもっと近くに」
エヌ・ティ・ティ・メディアサプライ株式会社
設立 | 1985(昭和60)年10月 |
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所在地 | 大阪市北区西天満4丁目14番3号リゾートトラスト御堂筋ビル18F |
事業内容 | 店舗・施設に無線LANアクセスポイントを設置し、来訪者が気軽にインターネットを利用できる環境を構築する「DoSPOT」をはじめとしたWi-Fiサービス事業、光アクセスサービスを用いたマンション向けインターネット接続サービス事業、パソコンやスマートフォンなどで使える簡単便利なWebサービス事業を展開している。 |
URL | http://www.nttms.co.jp/ |

営業担当者から
コンシェルジュ並みのサービスと「IT対応の強み」が売り
IT系社員のいない中小企業やベンチャー企業にオススメです


NTTビジネスソリューションズ
営業担当 田中(左)、後藤(右)
※中央はNTTメディアサプライ 高谷主査
NTTビジネスソリューションズ
後藤 猛
コンシェルジュ並みのお客さま応対サービスと、テクニカルデスクとしての「IT対応の強み」が、MC-SOC
サービスデスクの大きな特長です。NTTメディアスからも、その点を高く評価されました。
特に、最大の売りである「IT対応の強み」をしっかりと担保するため、オペレーターとキッティングスタッフを同じフロアに配置。常に技術的スキルの共有を図りながら、互いに高め合い、テクニカルな問い合わせにも十分に対応できる体制を整えています。
NTTメディアスからいただくご要望は多岐にわたりますが、「ノーとは言わず、いかにイエスの回答ができるか」という気持ちで対応し、既にさまざまな改善ツールを作成して、積極的な改善提案にも取り組んでいます。日常的に改善を図りながら効率的な運用をめざす、通信設備の構築・運用企業としてのNTTビジネスソリューションズのDNAは、サービスデスク全体にしっかりと受け継がれており、この点も大きな強みだと思っています。
MC-SOC サービスデスクは、情報システム部門を持たない中小企業や、サポート業務のアウトソーシングを検討しているベンチャー企業などにオススメのサービスです。今後もより多くのお客さまにご利用いただき、「心からありがとう」と感謝される経験と実績を積み重ねていきたいと考えています。