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導入事例(大塚国際美術館 様)

AQStage 無線LANクラウド

世界の名画と記念撮影できる唯一無二の陶板名画美術館Wi-Fi整備で館内各所が“映えスポット”

山の中にある地下構造という不利な通信環境から
全館にWi-Fi環境を整備できました!

大塚国際美術館
総務部

小林 由加子 部長

大塚国際美術館
総務部 営繕施設担当

加藤 拓也 課長

事例概要

大塚国際美術館様はNTTビジネスソリューションズの「AQStage 無線LANクラウド」を導入し、鑑賞ルート約4kmの巨大美術館の全館にフリーWi-Fi環境を構築。
Wi-Fi環境を活かした施策を展開し、新たな魅力を創出している。

観るだけじゃない。アートを遊びつくそう。

大塚国際美術館

開館 1998(平成10)年3月21日
所在地 徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1(鳴門公園内)
階数 地下5階・地上3階(展示階数は地下3階・地上2階)
概要 大塚グループが設立した日本最大級の常設展示スペースを有する「陶板名画美術館」。陶器の板に名画を焼き付ける特殊技術を駆使し、古代壁画から世界26カ国、190余りの美術館が所蔵する1000余点の西洋名画を原寸大で再現。技術はもとより構想においても世界に類をみない、唯一無二の陶板名画美術館。
URL https://o-museum.or.jp/

地上に出ている建物は全体の2割程度

導入背景

国立公園内にある“地下美術館” 「電波環境は貧弱でした」

大塚国際美術館 総務部 小林 由加子 部長

「電波環境は貧弱な状態だったと思います」
大塚国際美術館総務部の小林由加子部長はこう振り返る。

同館は、鑑賞ルートが約4kmにも及ぶ巨大美術館。建物の大半は地下にある。なぜ地下に建設されたのか。

明石海峡大橋の現地工事が1988年5月に始まり、開通すれば、鳴門市は関西方面から四国への玄関口として発展していくことが期待された。ところが、大塚グループ各社元取締役相談役の大塚 正士氏(故人)は「鳴門は通過点になりかねない」と危惧していた。

「大塚グループ発祥の地・鳴門のために何かできないか。教育的・観光的性格を併せ持つ滞在時間の長い大きな美術館を建て、人を堰き止めるダムを造る」。こうして同館は、大塚グループ創立75周年記念事業の一環として建設された。開館は1998年3月。明石海峡大橋開通の2週間前のことだった。

展示作品数は1,000点以上をめざし、展示スペースは約3万㎡必要とされた。ただ、建設予定地は国立公園の中に位置しており、建物の地上高は13mまで、水平投影面積は1,000㎡までという制約があった。

「そこで、山をくり抜き、建物を建てたあとで埋め戻すという方式を取ったのですが、地下は全く電波が届かない状態となりました」(小林部長)

同館のフロアマップ
地下階は山の中に埋まっている
(クリックで拡大)

1995年8月30日 撮影

1997年1月20日 撮影

来館者の利便性向上と、SNSの誘客効果に期待

同館は2013年にツイッター、フェイスブックのアカウントを開設し、2015年にインスタグラムを始めている。「従来、お客さまの多くは中高年層でしたが、SNS※を通じた情報発信により、若年層の割合が高まってきました」と、小林部長はSNSの有用性を語る。

  1. ※ SNS:Social Networking Service

一方、訪日外国人の増加に伴い「Wi-Fiは使えますか?」との問い合わせも多くなっていた。来館者の利便性向上のためにもフリーWi-Fi環境を整え、さらに、館内で体験したことをSNSで発信してもらえるような仕掛けをしていきたいと、2016年に無線LAN導入の検討を開始した。

選定理由

設定済み無線APのレンタル提供で初期費用を抑制

無線LANを扱っている企業数社に提案を依頼したところ、「概算見積書を見ただけで『これはとても無理…』と二の足を踏んでしまうような金額ばかりでした」(小林部長)。

同館は日本最大級の美術館であることに加え、建物のほとんどは地下にあり、至る所に梁(はり)やコンクリートの大きな壁など電波の障害となる構造物がある。館内くまなく無線LANを構築しようとすると、無線アクセスポイント(AP)の台数が膨大になり、費用がかさむのだ。このため導入はいったん見送りとなった。

その後、NTT西日本がエリアを絞って数台のAPからお試しでスタートできる低予算のクラウド型プランを提案。小林部長は「費用がネックでやりたいことができず諦めムードだったところに、『これならできるかも!』と目の前がパッと開けて期待感が高まりました」と声を弾ませる。

2018年3月、まずは来館者がゆっくりと過ごすレストランやカフェ、そして待ち合いとしても使われるエントランス付近に無線APを5台設置し、運用・検証の上、2019年6月にはエリアを広げ、さらに4台を増設した。

そして2020年3月、いよいよ全館でWi-Fiが利用できるように無線AP42台を増設。ここで活用されたのがNTTビジネスソリューションズの「AQStage 無線LANクラウド」だった。

「AQStage 無線LANクラウド」は、複数の無線APを遠隔で一元管理できるクラウド型無線LANサービス。初期設定済みの無線APをレンタルで提供するため、初期費用を抑制でき、初期設定の手間も抑えることができる。

「無線セパレーター機能」による情報漏えい対策

小林部長は「無線LANはお客さまに安心してお使いいただけるものであることが絶対条件でした。万が一にも、お客さまの情報が抜き取られるようなことがあってはなりませんし、当館のWi-Fi環境がサイバー攻撃の踏み台にされるような事態も防がなければなりません」と表情を引き締める。

「AQStage 無線LANクラウド」は、同じ無線APに接続している他の端末を覗き見できないようにする「無線セパレーター機能」を搭載するなど情報漏えい対策も充実しており、「説明を聞いて、これなら問題ないと考えました」(小林部長)。

大塚国際美術館 総務部 営繕施設担当 加藤 拓也 課長

NTT西日本グループには公共施設における無線LANの豊富な構築実績があることも安心材料となり、事前の全館電波調査から設置工事、運用開始まで安心して任せることができたという。

総務部営繕施設担当の加藤拓也課長は「導入後にきちんとつながらないという不具合が一番困るため、事前の電波調査を時間と人数をかけて念入りに実施していただけたことはとてもありがたかったですね。鳴門というローカルな立地に加え、地下構造が多くを占める広い施設での調査でしたので、対応力のある会社でなければ難しかったのではないかと思っています」と話す。

小林部長は「お客さまは非日常感を味わいたくて来館されるため、美術館の世界観を壊さないように、施工は休館日(月曜日)を活用していただくのが条件でした。地下構造で天井高も限られていることから、車高の高い車が入れないなど、施工に際し多々制約がある困難な環境の中、うまく調整しながら納期内に工事を終えてくれました」と評価する。

導入効果

Wi-Fi環境を活かした施策で新たな魅力を創出

「AQStage 無線LANクラウド」で無線AP42台を増設したことにより、館内のメイン通路でフリーWi-Fiを利用することが可能に。来館者は名画の前で記念撮影をすると、その場でSNSに投稿することがより気軽にできるようになった。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年3月4日から6月18日まで臨時休館となったが、整備したばかりのWi-Fi環境を活かし、外出を控えている人たちに絵画を楽しんでもらおうとインスタライブで展示作品を解説。「説明役と撮影役のペアが館内を移動しながらガイドを行い、世界の著名な作品を一度に鑑賞できる当館の強みを効果的にアピールすることができました。Wi-Fi環境が整ったことでスムーズな配信にもつながりました」と小林部長。インスタライブは現在も継続している。

開館再開後には、館内に「モナ・リザ」や「叫び」などの名画のかきわり(顔出しパネル)を用意して、SNS投稿キャンペーンも開催し、「多くの方に大変お楽しみいただきました(笑)」(小林部長)。

また、コロナ禍により、旅先でテレワークを行う「ワーケーション」(ワークとバケーションを組み合わせた造語)が注目される中、Wi-Fi環境も整ったことから、非日常のアート空間で仕事ができる「ミュージアム×ワーケーション」を提案。充電ポール(9カ所)やテーブル、ソファもあり、来館者に活用いただいている。

無線LANコントローラーで運用負荷が軽減

Wi-Fi環境は執務室にも広げており、内部の会議や外部との打ち合わせなどでも利用。また、来館者だけでなく、スタッフもデータ通信量を気にすることなく快適なフリーWi-Fiを利用できるようになり、喜ばれているという。

「AQStage 無線LANクラウド」は、複数箇所の無線APを「無線LANコントローラー」で一元管理でき、運用負荷が軽減される。加藤課長は「無線LANコントローラーはクラウド上に設置されているため、インターネットに接続できる環境があればどこからでもアクセスでき、無線APの管理やログの確認が容易になりました」と利便性を実感している。

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今後の展望

来館者の楽しさと利便性の向上にテクノロジーを活用

県外からの来館者が多い同館だが、近年、地域の企業などからの注目度も高まり、さまざまな連携を打診される機会が増加。協力して地元・鳴門の知名度向上に知恵を絞る。館内のレストラン、カフェなどでも徳島ならではの食材を使ったメニューをさらに開発し、地産地消をより一層推進していきたい考えだ。

同館は、全国美術館会議の総会や国際美術史学会、また将棋の王将戦などにも会場を提供してきた。その際に必ず課題になったのが通信環境の整備だった。「お客さま用にWi-Fi環境を整備しておけば、各種コンベンションの際にも使えるという思惑もありました。2021年にも学会の予定があり、現在の環境がそのまま活かせるのではないかと想定しています」(小林部長)

陶板の名画にそっと触れることも可能であったのに、コロナ禍でその楽しさを提供できないもどかしさを感じながらも、加藤課長は「例えば立体アバターが投影されてガイドをしてくれるなど、常設の作品にエンターテインメント的な魅力を付加できるようなテクノロジーがあれば」と夢を膨らませる。

小林部長が実現したいのは迷子解消ツール。マップを見ながら「この絵を見に行きたいんだけど…」と迷っている来館者をナビゲートしてくれるツールだ。「NTT西日本グループには、2009年の王将戦の通信環境をはじめ、さまざまな困り事の相談に対応していただいてきた信頼感があります。要望に対してノーとは言わず、何らかの前向きな案をご提示くださるので、今後も有益な提案や情報提供を期待しています」

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営業担当者から

お客さまからのご相談に迅速に応えるため、まず行動し、汗をかく

(左から)
大塚国際美術館 総務部 営繕施設担当 加藤 拓也 課長
NTT西日本 徳島支店 ビジネス営業部 営業担当 森川 忠義
大塚国際美術館 総務部 小林 由加子 部長

NTT西日本 徳島支店
ビジネス営業部 営業担当 森川 忠義

大塚国際美術館様は、建物の大半が地下構造ということもあり、当初は携帯電話の電波も届いていない状況でした。一方、訪日外国人の増加に伴い、フリーWi-Fiへのニーズが高まっていました。
どのようなことでも、お客さまからご相談をいただくととてもうれしく、また大変ありがたく感じています。ご相談を受けたなら、お客さまの身になって考え、たとえ完璧な回答でなくとも、スピード感を持ってお応えする。そのためには、まず行動し、汗をかくことが必要です。足りない部分については、NTTビジネスソリューションズなどのグループ会社や、他社・他業界などからも情報を収集し、有意義なご提案を行うことを心掛けています。
大塚国際美術館様には、プライベートでも何度も訪れており、来館者の視点で気づいたことなども活かしながら、集客やサービス向上につながるようなご提案を続けていきます。

NTTビジネスソリューションズの「AQStage 無線LANクラウド」は、初期設定済みの無線APを月額レンタルでご提供するため、大規模な無線LANの構築においても初期費用を抑えることが可能です。無料で2週間のお試し利用もできますので、お気軽にご相談ください。

NTTビジネスソリューションズ 吉川 正晃