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食品工場における汚泥の大幅削減をめざした
酵素循環式排水処理システムの共同実証テスト開始

(報道発表資料)

2025年11月06日
NTTビジネスソリューションズ株式会社

 NTTビジネスソリューションズ株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:木上 秀則、以下、NTTビジネスソリューションズ)は、食品工場の排水処理の性能向上による汚泥の削減、および水資源の循環利用の実現を主な目的として、酵素循環式排水処理システム(以下、本システム)の導入効果検証を行うために、株式会社Mizkan(本社:愛知県半田市、代表取締役社長兼CEO:吉永 智征、以下、ミツカン)との共同実験契約を締結し、食品工場排水処理における実証テストを2025年11月9日(日)より開始します。

1.背景

 近年、カーボンニュートラルや持続可能な世界を実現していくために、脱炭素や省エネ、省資源による環境保全への取り組みが社会及び企業によって取り組まれています。

 食品業界や資源活用の事業領域においては、これまでNTTビジネスソリューションズは、食品工場等からの残渣を有効活用する資源循環モデルの浸透の取り組みをしてまいりました。これに加え、食品工場においては排水処理や汚泥の処理コストの低減とそれに伴う温室効果ガス等の削減が必要であり、ソリューションとして本システムのトライアル販売を実施してまいりました。

 ミツカンでは、工場排水を安全に処理する過程で排出される汚泥の廃棄コストの削減や、さまざまな排水水質に安定して対応していける処理方法等の課題に取り組まれています。そこで排水処理システムのさらなる改善を図るために本システムの有用性を両社で検証することとなりました。

2.実証場所

 株式会社Mizkan 美濃加茂工場

3.実施期間

 2025年11月9日(日)~2026年1月中旬(予定)

4.実証テスト内容

①既存設備から直接取水した排水、および浮上分離テスト装置を経由した排水の2種類を、従来の活性汚泥法と本システムの酵素活性化法の2系統の小型テスト機を用いて処理し測定します。

②排水内の浮遊物質(SS※1)の除去効果については、浮上分離テスト装置にて測定します。

  • ※1 SS:Suspended Solidsの略。排水中に含まれる微細な固形物で、食品残渣や加工工程で発生する粒子などが該当する

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5.評価観点

①処理能力:テスト機を活用して従来処理法と比較し、酵素活性化法での処理がより有効であるかを検証します。

②汚泥削減率:従来法でのテスト処理と比較し、酵素活性化法での汚泥量が低減できているかどうかを評価します。

③pH調整力・臭気:酵素活性化法でのpH中性化および臭気性の有無の評価をします。

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6.役割分担

NTTビジネスソリューションズ:

  • 実験のプランニング、実験計画書、成果報告書の作成
  • テスト機ソリューションの持ち込みによる試験環境の整備

ミツカン:

  • テスト期間中のテスト機運用による状態確認
  • 各種データ収集および計測による効果測定

7.今後の展開

 NTTビジネスソリューションズは、本実証テストを通して、酵素活性化法の有効性(および技術課題)を確認するとともに、ミツカンと汚泥削減効果に伴う排水処理工程全体(薬品コスト、設備電気代などを含む)のコスト削減効果を検証します。

 また、NTTビジネスソリューションズの今後の展開として、画像認識AIを用いた設備の遠隔管理や排水処理メンテナンスに必要なエネルギー量の最適化など、NTT西日本グループが有するICT技術を活用し、メンテナンスの効率化に関する企画設計を進めます。さらに、本システム導入による温室効果ガス排出量などの削減効果を検証することで、カーボンニュートラルへの貢献をめざします。

8.本件に関するお問い合わせ先

NTTビジネスソリューションズ株式会社
バリューデザイン部 ソーシャルイノベーション部門((にっ)戸野(との)、松岡、阪井)
e-mail:

  • ※お問い合わせの際は、メールアドレスをお確かめのうえ、お間違えのないようお願いいたします。

※ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。