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事例紹介石井燃商株式会社 様

導入製品・サービス:

※掲載内容は取材時の情報です

労働力不足を見据えて手入力作業を自動化し
従業員の負担軽減を実現

ヒューマンエラーの心配がなくなり、チェック作業の負担がかなり軽減されました

石井燃商株式会社

石井 智光 代表取締役社長(写真)
業務部 業務課 加藤主任
管理部 総務経理課 大谷主任
技術保安部 技術課 海老原氏

事例概要

三重県四日市市でLPガスを軸に「住・総合生活サービス業」を展開する石井燃商様は、代理店からファクスで送られてくるガスメーター検針結果等を、顧客情報管理システムに手入力していた。NTTビジネスソリューションズのRPAソリューション「WinActor®」を導入し、シナリオを作成したことで、手入力作業を自動化し、さまざまな業務が集中する月末の繁忙期を中心に従業員の負担軽減を実現している。

業種 通信・社会インフラ(LPガス製造販売)
規模 事業所10拠点、従業員130人
(2023年8月現在)
課題 労働力不足への対応と手入力作業の効率化
導入サービス

RPAソリューション「WinActor®」

ポイント

  1. 手入力作業を自動化し、従業員の負担を軽減
  2. ヒューマンエラーによる入力ミスを根絶
  3. 運用フローを確立し、シナリオの乱立を防止
  4. RPA導入検討を機に業務の棚卸しを行い、業務の在り方自体を見直し、改善

RPAソリューション「WinActor®」
導入背景

労働力不足を見据えて手入力作業を効率化し、
もっと働きやすい職場環境を整備したい

石井燃商の石井智光社長は、付き合いのあったコンサルティング会社からRPAの説明を聞き、「これは!」と感じるものがあったという。2019年のことだ。

同社の従業員の年齢構成は逆ピラミッド型で、今後、定年退職者が増加し、労働力不足が懸案事項となっていた。「現在も複数の作業を兼務している従業員が多く、その業務負担を軽減したいと考えていました」(石井社長)

また、LPガス業界には依然として紙文化が残っており、代理店からのガスメーター検針結果や新規開栓依頼等の連絡は全てファクスで送信され、同社の従業員は手作業で顧客情報管理システムに入力しなければならなかった。

「RPAをうまく活用すれば、もっとみんなが働きやすい職場にできるのではないかと考えたのです」と、石井社長はRPAに着目した想いを語る。

RPAソリューション「WinActor®」
選定理由

充実したサポート体制と
NTTグループの安心感・信頼感

導入するサービスの検討は、コンサルティング会社と連携して実施し、複数社のRPAをトライアル導入して入念に比較検討を行った。

選定の実務は、システムに詳しい業務部 業務課課長に一任したという石井社長。「私から出したオーダーは、サービスの提供体制がしっかりしていて、メンテナンスやサポートも充実しているということ。導入後にその会社がなくなったり、サービスが終了してしまったりしては、事業の継続にも影響してしまいますから」

コンサルティング会社の客観的な評価も踏まえた上で、石井燃商様が選んだのは、NTTビジネスソリューションズのRPAソリューション「WinActor®」だった。

「サポート体制が充実していることが決め手であり、また、NTTグループであることも大きな安心感や信頼感につながっています」と石井社長は話す。

導入決定時に、NTTビジネスソリューションズは初心者向けの勉強会を実施したのをはじめ、実際の導入フェーズでは、WinActor®のメーカーと協力したWeb形式の勉強会、また営業担当者が石井燃商様の本社を訪問して行う勉強会を2回実施する等して支援。運用開始後も、RPAに関する情報や無料ウェビナーの案内を続けている。

RPAソリューション「WinActor®」
導入効果

月末の半日の作業負担を一つのシナリオで削減
自動化で人為ミスとも無縁に

RPAソリューション「WinActor®」は2020年8月に運用を開始。これまでに作成したシナリオの中で、最も効果を実感しているのは、売り上げデータと銀行の振り込みデータを自動で照合するシナリオだ。

管理部 総務経理課の大谷主任が説明する。「当社の取引銀行は主に3行あり、振り込みデータをWebからダウンロードして、請求書のお客さまのコードに分ける作業をRPA化しました。月末には振り込みが100件を超えるため、作業にはほぼ1日かかっていましたが、分ける作業を自動化することで、約半日の作業負担削減につながり、後工程を担当する部署にも早く提出できて喜ばれています」

石井社長は「月末にはさまざまな業務が集中するため、同じ半日でも価値が全く違います」とその効用を強調する。

技術保安部 技術課 海老原氏は「RPAはボタンを一つ押すだけで作業が始まり、勝手に終わってくれるのでとても助かっています。」と業務効率化に手ごたえを感じている。また業務部 業務課の加藤主任は「RPAが自動で業務を行っている間に、私たちは他の作業に取り組むことができるため、作業時間も短縮できています」と明るく話す。

ロボットの“正確性”に着目するのは、海老原氏。「例えば、紙で届いた依頼書の内容をパソコンに入力していく作業では、どうしても打ち間違いが発生していました。しかし、データで届いた依頼書からRPAが自動で転記するようにしてからは、ヒューマンエラーの心配はなくなり、チェック作業の負担もかなり軽減されました」

自動化にとどまらない導入効果

「導入効果はRPA化だけにとどまりません」と、加藤主任は指摘する。石井燃商様は、導入するRPAを選定するためのトライアルに際し、部署横断のRPAチームを編成。アンケートによって業務の棚卸しを行うとともに、困り事を集約し、業務の見直しについて議論した。

「部署横断で話し合うことにより、『そういうことなら、こんな方法がある』『こうすれば楽になるのでは』等、自分の部署では思い付かなかったような多様な視点からアイデアが出され、RPA化以前に業務を効率化できたケースも多々あります」(加藤主任)

ガイドラインを策定し、シナリオ乱立を防止

石井燃商様では、会社として把握できていないシナリオの乱立を防ぐため、ガイドラインを策定。当初は、シナリオを作成する前に、役員に申請し、承認を得た上で作成を進めるルールとしていた。しかし、機動的で臨機応変なシナリオの作成がしづらかったため、ルールを変更。作成することについては自由とし、実際に業務で利用する場合には、事前に承認を得ることにしている。

また、シナリオ作成後には「業務フロー」「シナリオ作成手順ドキュメント」および「事前申請書類」をファイリングすることで、シナリオの作成・運用状況を把握・管理するとともに、シナリオ作成ノウハウの共有・蓄積にもつなげている。

今後の展望

RPAチームのみならず
全社員がシナリオを作成できる体制が理想

「RPAチームを組成したことで、RPAの導入は促進された。しかし、メンバーは他の業務も兼務しており、負荷が掛かっている。今後は、RPAを「自分ごと化」しづらくなっているメンバー以外の社員もRPAを積極的に利用できるようにし、全社員がシナリオを作成できる体制を整えたい」と理想を語る石井社長。

「今回、NTTビジネスソリューションズさんからは、全社的にRPAへの関心を高めていくためにeラーニングを活用しませんか、という提案をいただきました。このように、RPAチームのメンバーにこれ以上の負担を掛けることなく、社内へのRPAのさらなる浸透を図っていくためのアイデアやサポートについてもNTTビジネスソリューションズさんには期待しています」

企業紹介

LPガスの供給を軸に地域の快適生活を支える
石井燃商株式会社

創業 1918(大正7)年
設立 1962(昭和37)年
本社 三重県四日市市稲葉町2番7号
社員数 130人(2023年8月時点)
事業内容 液化石油ガス製造販売、石油製品・固型燃料・空調設備・住宅設備機器等の卸・小売および配管施工、一般高圧ガスの販売、太陽光設備の販売、住宅リフォーム、消防設備点検、ビルマンション管理、ミネラルウォーター宅配、飲食店経営、介護事業
URL https://www.ishii-nensho.co.jp/

営業担当者から

「導入してよかった!」と感じていただけるような
お客さまに寄り添ったアフターフォローを心掛けています

WinActor®は、導入後にいかに有効活用していただけるかが重要なソリューションです。石井燃商様は、シナリオを何本も作成して、業務の効率化を実現しています。また、どのようなシナリオが作成・運用されているのかをしっかりとマネジメントするためのガイドラインを策定し、シナリオ作成手順のドキュメント化を通じてシナリオ作成ノウハウの共有にもつなげています。
WinActor®に関するNTTビジネスソリューションズの強みは、アフターフォローの手厚さです。先日も、RPAチームメンバー以外にも裾野を広げたいとのご要望を伺い、「さあ、始めましょう! RPA」(仮題)といった初級者向けの勉強会を企画しているところです。
また、「全社員がシナリオを作成できるようになってほしい」という石井社長の熱い想いに触れ、eラーニングサービス「WinActor®公式講座」をご紹介したところです。時間や場所を問わず学習できるeラーニングなら、社員の皆さんそれぞれのタイミングに合わせて、隙間時間に自分のペースで繰り返し受講することができます。

NTTビジネスソリューションズ
バリューデザイン部
バリューインテグレーション部門
ソーシャルイノベーション担当(東海)
鈴木 薫(左)
夏川 仁美(右)