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セキュリティー対策

製造業のDXを加速するDaaS導入効果──端末管理コストと故障リスクを同時に削減

製造業のDXを加速するDaaS導入効果 端末管理コストと故障リスクを同時に削減

工場で作業をし、オフィスに戻ってデスクワークをする──製造業のいままでの働き方が覆され、各自がパフォーマンスを最大限に発揮できる場所で働くことができるようになってきました。
どこにいてもコミュニケーションが取れる時代、場所に縛られず働くことで商品の品質管理や物流業務の効率化・高度化、また、お客さま接点の強化等につながります。
しかし、製造業特有の課題もあります。工場での端末管理、国内外拠点とのデータ共有、ハイスペックな端末の配布コスト、そして工場で使用することによる端末の故障リスク──。これらの課題に直面している情報システム部門は少なくありません。
エンジニアリングチェーンやサプライチェーンの全体最適をめざす製造業DXにおいて、拠点を問わず同一の業務環境を提供できるITインフラの整備が果たす役割は非常に大きいのです。本記事では、製造業における仮想デスクトップ(DaaS)の活用法と、導入事例をご紹介します。

製造業が直面する3つのIT課題

課題1:海外拠点や外部パートナーとのデータ共有における情報漏えいリスク

グローバルに展開する製造業では、海外拠点や外部パートナー(委託先)とのデータ共有が日常的に発生します。しかし、機密性の高い設計図面や製造ノウハウを含むデータを、どのように安全に共有するかは大きな課題です。
従来のファイル共有方式では、データが相手先の端末にダウンロードされるため、そこから情報が漏えいするリスクが常につきまといます。とくに、設計委託先や協力会社等、セキュリティポリシーが統一されていない外部パートナーとのやり取りでは、不安が増大します。

課題2:ハイスペックな端末の配布・管理コスト

製造業では、CADや3D設計ソフト、シミュレーションソフト等、ハイスペックな端末を必要とする業務が多く存在します。
こうした高価な端末を、国内外の複数拠点に配布し、定期的にメンテナンスや更新を行うコストは膨大です。さらに、工場等の現場では、粉塵や温度変化等の環境要因で端末が故障しやすく、修理や代替機手配のコストも無視できません。

課題3:拠点ごとにバラバラなOS環境・端末管理による運用効率の低下

国内外各地に散らばる工場、本社オフィス等、拠点ごとに端末の導入時期が異なるため、OS環境や端末スペックがバラバラになりがちです。
この状況では、情報システム部門による一元管理が困難になります。セキュリティパッチの適用漏れ、ソフトウェアのバージョン不統一、トラブル時の対応の属人化等、運用効率の低下とガバナンスの欠如を招きます。
とくに、工場の生産管理システムやオフィスの基幹システムが混在する環境では、トラブル発生時の影響範囲が見えにくく、迅速な対応が困難になります。

DaaSが実現する「拠点を選ばない共通業務環境」

ここまで見てきた3つの課題──「情報漏えいリスク」「高価な端末コスト」「バラバラな運用環境」は、一見すると別々の問題のように見えます。しかし、これらはすべて仮想デスクトップ(DaaS)を導入することで解決できるのです。
以下、それぞれの課題に対して、DaaSがどのように解決するのかを具体的に見ていきましょう。

解決策1:海外拠点でもセキュアに接続、機密情報の外部持ち出しを物理的に遮断

仮想デスクトップ(DaaS)では、すべてのデータがデータセンター等サーバー上に保存され、手元の端末には画面だけが転送されます。そのため、海外拠点や外部パートナーが自社の仮想デスクトップにアクセスして作業しても、機密情報が相手先の端末に残ることはありません。
仮に端末を紛失したり盗難に遭っても、データそのものは安心なデータセンター内にあるため、情報漏えいのリスクを大幅に削減できます。これにより、グローバル・ガバナンスを強化しながら、柔軟な働き方を実現できます。

解決策2:クラウド側のリソース調整で、端末スペックに依存しない高負荷アプリの動作

DaaSの大きなメリットのひとつが、端末のスペックに依存せず、高負荷なアプリケーションを動作させられる点です。
従来は、CADや3D設計ソフトを使う社員には、ハイスペックな端末を配布する必要がありました。しかし、DaaSなら、クラウド側のリソースを調整することで、安価なシンクライアント端末やタブレットでも、高性能なアプリケーションを快適に使えます。
具体的には、設計部門の仮想デスクトップだけメモリを増やし、高性能なGPUを割り当てる──といった柔軟な設定が可能です。一般事務部門は標準スペックで運用することで、コストの最適化も図れます。

解決策3:工場にDaaS端末を持ち込み、複数拠点で同じ仮想デスクトップに接続可能

製造業特有のメリットとしては、工場の端末管理が劇的に簡易化する点があります。
従来は、工場ごとに端末を配備し、それぞれに業務ソフトをインストールし、個別にメンテナンスする必要がありました。しかしDaaSなら、工場に設置するのは軽量なシンクライアント端末だけ。業務環境はすべてクラウド上にあります。
さらに、同じを使えば、複数拠点で同じデスクトップ環境に接続可能です。たとえば、午前中は国内工場で作業し、午後は本社オフィスに移動して同じ環境で作業を続ける──といった使い方ができます。国内工場で作成した報告書を、そのまま海外拠点から確認・編集することも可能です。
工場の端末が故障しても、代替機を用意してログインすればすぐに業務を再開できるため、故障リスクの軽減や故障時対応コストの削減にもつながります。

製造業A社の事例──設計部門の高額な端末コスト削減と業務効率化を実現

課題:CADソフト使用のためにハイスペックな端末の調達・管理コストと故障時の業務停止

製造業A社は、自動車部品の設計・製造を手がける企業です。設計部門では、高度な3D CADソフトを使用するため、20名いる設計者に1台70万円のハイスペックな端末を支給しなければならず、約1,400万円以上の初期投資と数年ごとの入れ替え費用が発生していました。

また、設計者が試作品の確認のため工場に端末を持ち込む場合、工場の粉塵や温度変化の影響で端末の故障頻度が高く、その修理に数週間かかるため、その間、設計者の業務が停止してしまう問題も起きていました。さらに国内3工場を設計者が巡回するケースも多いため、重量のある端末の持ち運びは大きな負担になっていました。

導入:仮想デスクトップ(DaaS)環境の構築

製造業A社は、仮想デスクトップ(DaaS)の導入により、設計者に高性能GPUを割り当て、CADソフトが快適に動作する環境を構築。一方、手元の端末は数万円程度の軽量シンクライアント端末に切替えました。さらに軽量シンクライアント端末を予備機として購入し、粉塵や温度変化で端末が故障しても、設計者が即座に業務再開できる体制を整えました。

効果:コスト削減と業務継続性の両立

DaaSの月額利用料を含めても、TCO(総保有コスト)で約20%のコスト削減を実現しました。さらに設計者の端末故障時における業務継続性や、工場、本社オフィスを問わず、どこにいても同じ図面を編集できるため、設計部門の業務効率も大幅に向上しました。

DaaSの端末にデータを残さない構成により、情報セキュリティ面の不安も軽減。製造業A社は海外拠点や外部パートナーとのやりとりも多くありますが、データ共有においても、機密情報の漏えいリスクを最小化できています。
設計部門の端末コストが削減できたことで、新規の設備投資に削減したコスト分を割り当てることができ、端末に関する業務負担が軽減された情報システム部門は、より戦略的な業務に注力できるようになりました。


「AQStage 仮想デスクトップ」が選ばれる3つの理由

理由1:セキュリティ機能の充実とスペックの柔軟な調整

NTTビジネスソリューションズが提供するクラウド型仮想デスクトップサービス「AQStage 仮想デスクトップ」は、業務内容に合わせてスペックを自由に変更できます。たとえば、メモリ容量を増やしたり、CPUの性能を上げたりといった調整も可能ですし、グラフィック処理が多い設計部門には高性能な環境を、一般的な事務作業が中心の管理部門には標準的な環境を──といった使い分けができます。
さらに堅牢な国内データセンターでサービスを提供しており、外部審査機関による認証(ISO 27001, ISO 27017)も取得済み。セキュリティーが確実に担保されています。

理由2:24時間365日の運用サポート

製造業では、工場が24時間稼働するケースも多く、深夜や早朝にシステムトラブルが発生することもあります。
「AQStage 仮想デスクトップ」は、有人監視センターによる24時間365日の監視体制を敷いており、深夜の障害にも迅速に対応可能です。
さらに、あらゆるお問い合わせにひとつの窓口で対応する、一元的なサポート窓口を設けています。「この件はA社、あの件はB社」という煩わしさがなく、すべて一か所で解決できる安心感があります。

理由3:仮想基盤の運用を専門家が代行

NTTビジネスソリューションズでは、セキュリティ対策の商材を提供するだけでなく、仮想デスクトップ基盤の運用を専門家が代行します。サーバーの監視、パッチ適用、障害対応等、仮想基盤の運用業務を包括的にサポートします。
情報システム部門の人員が限られている企業や、セキュリティーの専門知識を持つ人材が不足している企業にとって、大きな安心材料となるはずです。とくに製造業では、本業である製造や品質管理に人的リソースを集中させたい企業が多く、IT運用のアウトソーシングは有力な選択肢となっています。

まとめ──個別最適から全体最適へ、DaaSが支える製造業DX

製造業DXの推進において、「個別最適から全体最適へ」という視点は欠かせません。
拠点ごと、部署ごとにバラバラなIT環境のままでは、本来の業務に十分なリソースを割けず、競争力が低下してしまいます。エンジニアリングチェーンやサプライチェーンの全体最適を実現するには、拠点を問わず同一の業務環境を提供できるITインフラの整備が求められます。
DaaSは、製造業のビジネスモデル変革(DX)を支える、安心感のあるインフラとなり得ます。

製造業の情報システム部門が抱える課題──セキュリティー、コスト、運用負荷、拡張性──を包括的に解決できるソリューションとして、「AQStage 仮想デスクトップ」をぜひご検討ください。

クラウド型仮想デスクトップサービス「AQStage 仮想デスクトップ」へのお問い合わせはこちらから
https://www.nttbizsol.jp/service/daas/

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