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【ウェビナーレポート/FAQ】廃棄コストの削減・食品リサイクル率の向上につながる「地域食品資源循環ソリューション」とは?

 近年、食品ロスの削減と地域資源の有効活用は、企業の持続可能な経営において重要なテーマとなっています。NTTビジネスソリューションズでは、食農分野において地域の未来を耕すというコンセプトで、世界一といわれている日本の食品ロスについて、これを削減するという社会課題を解決し、社会貢献を果たしたいという想いを持って「地域食品資源循環ソリューション」を2019年より提供しています。
 「地域食品資源循環ソリューション」は、これまで廃棄していた食品残渣(生ごみ)を堆肥として地域農業に還元することで、廃棄量・廃棄コストおよびCO2の排出量の削減を実現する取り組みです。
 本レポートでは、ウェビナーでご紹介した「地域食品資源循環ソリューション」の概要と当日お寄せいただいた質問についてFAQ形式でご紹介いたします。

参考:地域食品資源循環ソリューション|食品ロス対策を実現|NTTビジネスソリューションズ

廃棄コストの削減・食品リサイクル率の向上につながる取り組み「地域食品資源循環ソリューション」とは

 2015年に世界196ヵ国で合意したパリ協定。「産業革命後の気温上昇を2℃未満に抑制する」ことを目的としており、努力目標として1.5℃未満への抑制も掲げられています。気候変動を抑えるために何ができるのか。私たちはサーキュラーエコノミー(循環経済)の取り組みが有効と考えています。中でも「地域食品資源循環ソリューション」では、資源循環に貢献しながら廃棄コストの削減、食品リサイクル率の向上につながる取り組みとしてご好評いただいています。

食品残渣を「廃棄する」から「リサイクル」へ

 「地域食品資源循環ソリューション」は、これまで廃棄していた食品残渣(業務用生ごみ)を堆肥化して新たな農作物を生み出す、食品リサイクルの「輪」を形成する取り組みです。食品関連事業者さまのもとで発生した食品残渣はフォースターズ(食品残渣発酵分解装置)で堆肥化される過程で資源としてリサイクルされるので、廃棄量を減らすとともに、廃棄コストも大幅に削減します。環境に貢献しながら地域経済を活性化して循環型社会を実現します。

資源循環の仕組みと特長

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①初期投資不要の月額レンタル提供
 フォースターズ(食品残渣発酵分解装置)の機器導入・設置・保守までトータルパッケージでご提供します。

②廃棄処理ではなく堆肥の原料へ
 食品残渣(業務用生ごみ)は微生物のはたらきにより一次発酵物(堆肥の原料)となります。そのため、ごみ廃棄処理量の減少、廃棄コストの削減を実現します。

③堆肥化はリサイクルセンターにて実施
 時間のかかる堆肥化についてはリサイクルセンターで実施します。お客さま側で必要なのは、生ゴミをフォースターズへ投入いただくことと、1日に1回の微生物の投入のみとなります。

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 また、食品残渣発酵分解装置「フォースターズ」は1日200㎏処理機から、3t処理機まで幅広いラインナップを展開しているため、お客さまの廃棄量に合わせてお選びいただけます。

企業のSDGs、脱炭素経営を推進

 コストメリットや手軽さのほか、ここ数年でお客さまから引き合いに出していただけるポイントとしては環境貢献の観点です。「地域食品資源循環ソリューション」では、ごみの削減と同時にCO2の削減も実現するため、環境経営による企業価値の向上へ貢献します。

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FAQ|食品残渣の対応可否・提供エリアについて

 セミナーの中で視聴者のみなさまから寄せられたご質問について、FAQ形式で紹介します。

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Q)どんな食品残渣でも対応できますか?

A)残渣量の割合にもよりますが、人が食べられる食品残渣は基本的に処理が可能となります。特に野菜、果物の残渣を得意としています。
注意点として、肉や油分の多い穀類は発酵分解が難しく、排水負荷が高くなる可能性があります。このような食品残渣を処理する場合は、ぜひ個別にご相談ください。

Q)提供エリアを教えてください。

A)日本全国で提供が可能となっております。※一部離島を除く

Q)どんな企業が導入していますか?

A)食品製造業(野菜カット工場、果物加工工場、食品加工工場など)、飲食店やスーパーのセントラルキッチン、自治体(給食センター、小中学校など)、商業施設など幅広い業種の企業さまに導入いただいています。

▼導入事例
サミット株式会社 様|事例紹介|NTTビジネスソリューションズ

Q)導入実績を教えてください。

A)現在、フォースターズの普及台数は600台超となります。お客さまの食品残渣の排出量や施設の規模に応じ、豊富なラインナップの中から機種を柔軟にお選びいただけます。

FAQ|費用・補助金について

Q)導入にあたり、国の補助など活用できる制度はありますか?

A)補助金によってはフォースターズの導入に活用できるものもございます。補助金の活用に関しましては個別相談を承っております。お気軽にご連絡ください。

Q)一次発酵物の回収などに費用はかかりますか?

A)一次発酵物の回収時にお客さま側の費用負担はございません。レンタル費用以外のお客さま負担は、電気や給排水などのランニングコストのみとなります。

Q)使用する菌などはレンタル費に含まれているのでしょうか?

A)堆肥化促進剤(副資材)、フォースターズのメンテナンス費用、装置本体費用がレンタル費に含まれます。

FAQ|運用について(一次発酵物の回収など)

Q)フォースターズの中身(一次発酵物)の回収はどれくらいの頻度でしょうか?

A)残渣内容によって調整させていただきます。一般的に、野菜残渣なら1~2週間に1回とさせていただくことが多いです。分解効率が良い場合は最大2~3か月に1回というケースも過去にございます。

Q)入れるべきではない残渣を入れてしまった場合はどうなりますか?

A)回収作業時に一次発酵物を点検させていただいており、異物混入を発見した場合や、発酵状態が異常な場合は、お客さまへご連絡させていただきます。
 また、異物の混入が多く、堆肥としての利用が困難と判断された場合は、お客さま側で廃棄対応が必要となりますので、ルールを守っていただくようご協力をお願いしております。

FAQ|堆肥について

Q)堆肥の効果効能に特長があれば教えて下さい。

A)野菜残渣を中心に作られた循環堆肥は、有機質を多く含み土壌改良効果が期待できます。化学肥料高騰が進む中、有機栽培を取り入れた一部農家さまから引き合いをいただいています。
実際に循環堆肥を使っていただいている農家さまの声を、以下の事例記事でご紹介しております。

青空株式会社 様(循環事例)|事例紹介|NTTビジネスソリューションズ
株式会社コープ食材 様美らファーム広見 様(循環事例)|事例紹介|NTTビジネスソリューションズ

Q)分解された肥料のお渡し先は指定できるのでしょうか?

A)可能です。ご指定の農家さまなどに貴社の残渣由来の堆肥をご購入いただくことができますので、別途ご相談ください。

Q)堆肥になるまでどのくらい時間がかかるのでしょうか?

A)循環堆肥になるまで約3か月から1年かかります。お客さまから回収させていただいた一次発酵物はリサイクルセンターにて、微生物などによる2次発酵・3次発酵を行うことで熟成させています。

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まとめ

 「地域食品資源循環ソリューション」では、食品ロス対策やCO2削減という社会課題に対し、単なる廃棄物処理にとどまらず、お客さまの廃棄コストを削減しながら、地域の資源循環を実現する実践的なサービスを提供しています。廃棄コストや食品ロス対策でお困りのお客さまがいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
サステナブルな社会を実現するため既存の社会システム自体を再構築し、次世代へとつなぐ。この想いに賛同していただける皆さまの「地域食品資源循環ソリューション」への参加をお待ちしております。

▼「地域食品資源循環ソリューション」廃棄コスト削減・脱炭素につながる食品リサイクル
https://www.nttbizsol.jp/service/foodwaste-recyclingsolution/

▼お問い合わせはこちらから
https://form.nttbizsol.jp/inquiry/foodwaste-recyclingsolution

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